60　Hipparrion piocodus 　
　年代：約二千萬年前(中新世)　　産地：アジア
　サイズ：約13.5cm×4.4cm×2.5cm
　重さ：約130.8ｇ （ヤフーオークションで購入）

　古代哺乳動物、三趾馬　ヒッパリオン(Hipparrion piocodus) の化石です。三趾馬は、今のウマの祖先に近い動物で、現在のウマは1本の指しかありませんが、ヒッパリオンは3本の指をもっていました。3本の指をもっていることで、湿地でも乾いたところでも早く走ることができ、鮮新世の時代には大変繁栄し、ユーラシア、アフリカ、北アメリカで発見されています。 本化石の産地はアジアとしか判明していませんが、中国の甘粛省和政県ではないかと推測しています。
　中国では、古代象・三趾馬・化石鹿などの哺乳動物の化石(遺骸が長く地層中に埋没し、骨格・牙・歯・角が粗鬆質に変化した物)を竜骨（りゅうこつ）といい、一般的には牡蠣と共に漢方薬として用い、心悸亢進、臍下の動悸、驚狂、心腹煩満、精神不安、不眠、失踪、漏下などの症状に収斂性鎮静薬として使用されています。
　成分は、炭酸カルシウムが海綿質部は46〜82％、白色緻密質部は同５〜12％で、Ｋ・Ｐ・Ｎａ・Ａｌ・Ｓｉなどの酸化物からなり、微量元素はＭｎ・Ｍｇ・Ｆｅ、アラニンやグリシンなどのアミノ酸も含んでいるといいます。