115　Platycrinites niotensis　　
　 石炭紀　Montgomery County, インディアナ産　（ヤフーオークションで購入）

　この標本は古生代石炭紀、約３億年以上も前に栄えたインディアナ産ウミユリ、プラティクリニテス・ニオテンシスの標本です。米国インディアナ州はとてもきめ細かでクオリティーの高い石炭紀のウミユリの産地として有名ですが、この標本はその中でも最高級の標本になります。ウミユリにも色々な種類がありますが、これは茎の軸や蕚「がく」部が太くガッチリしています。
　母岩プレートの大きさは最大長 約 ６．５ｃｍ、真横から見ると一番厚いところで約 ２．３ｃｍで分厚くしっかりとしています。そしてウミユリ本体の長さは約 ４．０ｃｍです。ウミユリ本体は立体的で保存状態が良いので、立体的にごつごつとして飛び出してきそうなリアリティーがあります。蕚「がく」部の付け根の一つ一つに区切られた節がくっきりとしたディテールのまま保存されており、まるで甲冑のように組み合わさっております。そしてそこから伸びる何本もの腕は細くなった先端まで非常に細かな節で区切られているのが見て取れます。そこから毛が生えたように細い触手のような羽枝が出ているのが分かります。現代の生物とは異質のミステリアスな形体をしています。化石本体に大きな欠点は無く、１００％ナチュラルの無補修、無補正の標本であり、でクリーニングの技術に驚かされます。